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第1巻「痛いところが悪いわけじゃない」

~小沢院長がわかりやすく解説する、慢性疼痛が治らない理由~

小沢院長
みなさんこんにちは。ぼくは国立(くにたち)の「国立おざわ鍼灸・整骨院」で院長をしている鍼師の小沢国寛と申します。

丸山
アシスタントの丸山です。

小沢院長
突然ですが、首・肩・腰などを襲う、痛み・しびれ・痙攣ってとってもつらいですよね?

丸山
あたしもパソコン作業しているとすぐに肩がガッチガチになっちゃいます・・・

小沢院長
このような症状のことを総称して・・・「疼痛(とうつう)」といいます。

丸山
疼(うず)く痛(いた)みって・・・聞くだけでいやな名前ですね。

小沢院長
実は日本の疼痛疾患に対するアプローチというのは非常に遅れているんですよ。

丸山
え!そうなんですか?
マッサージや電気治療、注射なんかもしてくれる病院もあるのに・・・。

小沢院長
そう、そして痛み止めと湿布を処方するのが一般的とされています。
もしそのやり方が的確な治療法なのであれば患者数は減るはずなのに、慢性的な疼痛に悩む患者が増え続けているのが日本の現状なんです!

丸山
え!つまりそのやり方は間違っているってことなんですか?

小沢院長
まあ全てとは言わないですけど・・・
まず現代の西洋医学(整形外科など)の場合、疼痛の患者に対して「どこが痛いですか?」と聞きますよね?

丸山
それはまあ・・・。

小沢院長
そして「痛い場所=病変部」として対応してしまっている・・・。

丸山
当然といえば当然のような気もしますが・・・。

小沢院長

ところが慢性疼痛の場合・・・
「疼痛領域=病変部」とは限らない場合が多いんです!!

丸山 え!そうなんですか!? じゃあ一体どうやって治療すれば・・・

小沢院長
うんまずはその説明からしないといけませんね。

小沢院長
それではこの疼痛患者さんの身体の内部を見てみましょう!(田中さん 男性 45歳)

丸山 わ~これは筋肉ですね。

小沢院長
そう長年の腰痛と足の痺れで悩んでいるこの男性、病院では座骨神経痛と診断されました。
痛む部分に長年電気治療を施しているようなんですけど一向に改善が見られず苦しんでいる状態です。

丸山
う~ん、つらそう・・・。

小沢院長
しかしこの座骨神経痛の男性を治療するならこの部分(痛む場所)になにをしてもあまり意味はないんです!

丸山
え!?どういうことですか?
普通痛いところをほぐしてやらなきゃ良くならない感じがするんですけど・・・

小沢院長
いえいえ実は痛いところにアプローチしてもその場しのぎで根本的な解決にはならないんです!
痛みを生み出す部分(病変部)にアプローチすることが、一番大事なことなんですよ!

丸山
痛みを生み出す部分!?それっていったい・・・

小沢院長
それこそが・・・「トリガーポイント」と呼ばれる部分なんです!!

丸山
トリガーポイント!?

小沢院長
いいですか、よく見てくださいね。首や肩、背中や腰、お尻などの筋肉は、疲労や血行不良などが続くとロープ状に収縮していって痛みを発生させていきます。

丸山
わ!ほんとだ・・・

小沢院長 これが「索状硬結」と呼ばれるものです。
さらにこの「索状硬結」を放置すると特に硬く痛みを発する、しこり上のポイントができていきます。 これが疼痛の元となる「トリガーポイント」なんです!

丸山
え!そうだったんですか?

小沢院長
そう!痛みの引き金になる点という意味で「トリガーポイント」と名付けられたんです!
この「トリガーポイント」こそが痛みやしびれ、筋力低下など疼痛の症状を引き起こす原因だったんですよ!!

丸山
そ・・そんな怖いものが筋肉の中にできるなんて・・・

小沢院長
そうなんです。つまり疼痛治療はこのトリガーポイントにアプローチする必要があるんですが・・・
この事実は西洋医学が主体である日本においては・・・
実は共有されておらず多くの人は勘違いをしていることになるんですよ。

丸山
え・・・結構ショック・・・

小沢院長
これでわかりましたか?治療する者は「痛む所は多くの場合病変部(悪い所)ではない」というところから考えを出発しなくては慢性疼痛を治せないということが。

丸山
なるほど!トリガーポイントに原因が潜んでいるので「どこが痛いですか?」という問診は通用しなくなるんですね?

小沢院長
そういうことです!現代医療の慢性疼痛に対する誤った考え方によって行われる治療・・・ココが痛いといってその場所に電気を当ててもマッサージをしても根本的な解決にはならないんですよ!

丸山
たいへんよくわかりました!
・・・でも、そのトリガーポイントがわかったとして・・・いったいどうやって治療していけばいいんですか?

小沢院長
よくぞ聞いてくれました!!そんなトリガーポイント治療にもっとも有効な治療法がコレ!!

丸山
お・・小沢先生、それって・・・

小沢院長
そう4000年もの長い歴史を有する伝統的東洋医術、鍼(はり)治療です!
この細い鍼によってしっかりとトリガーポイントを見つけ、直接的にアプローチする事により頑固な痛みや急性的な痛みなどに効いてくるんですよ!!
当院の座骨神経痛の治療は「腰」と「中臀筋(ちゅうでんきん)」の2箇所のトリガーポイントに分けられます。
ぎっくり腰や慢性的なズーンとした痛みは腰のトリガーポイント、腰から足先までのシビれには「中臀筋(ちゅうでんきん)」のトリガーポイント。
この認知覚(患者さん自身が「ココが痛い場所だ」と認知する感覚)が得られる責任トリガーポイントを探して鍼を打つ事が痛みの根本解決に最も有効であるという事です。

患者 田中さん
そこだ!そこが私の悪い所だ!

丸山
スゴ~イ!!まさに見えない敵をやっつけるのが鍼治療ってわけなんですね!?

小沢院長
そういう事です!

丸山
え!?
あの・・まだまだ話したいことが・・・

丸山
それは次回にお願いします!

国立おざわ鍼灸・整骨院のホームページはこちら
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