~小沢院長がわかりやすく解説する、鍼が様々な体調不良にアプローチできる理由~
小沢院長
みなさん、夜眠っている時に蚊に刺されることを想像してみてください。
生徒A
蚊ですか・・・?
生徒B
先生、今回は一体何の話を・・・
小沢院長
まあまあ・・・暗闇で背中がかゆいと思っても、なかなかかゆいところを見つけられなかったりすることはありませんか?
生徒C
確かにあるかも・・・
小沢院長
他にも虫歯の場所を間違えたり、できものの位置がわからなかったり、なんてことを経験したことがあるかもしれません。
このように実は脳というものは、知覚にいい加減にできている器官なんです!
生徒達
へ~~そうなんですか!!
小沢院長
そもそも感覚というのは注意を向けた対象の、明確な形や像を脳に与えるものです。
しかしながら脳は「視覚を伴わない(目には見えない)痛みや痒みに対して刺激の発生源の大きさを過大に感じてしまう」のです。
皮膚の下(深部)には、「発痛した所とは違う所に痛みを感じる仕組み」があるのです。
この事実というのは西洋医学が主体である日本においてはあまり共有されておらず・・・少しずつ理解されてきていますが・・・多くの人は知覚に対して勘違いをしていることになります。
小沢院長
人間の知覚というのはしっかり見てしっかり触ることによって、「ココが痛い場所だ」と認知する事により、初めてココが悪い場所だと感じるように出来ているのです。
生徒D
知らなかったわ~~。
小沢院長
暗闇で蚊に刺された場合、なんとなく痒い部分を触り「ココを刺されたんだ、ココが痒い場所だ」とわかります。
虫歯の場合も歯医者が冷たい空気をシューッと当てたりして「そこが痛い!」と感じるのです。
生徒A
なるほど~~。知覚にいい加減という意味がしっかり分かりました。
小沢院長
疼痛(とうつう ※ズキズキとうずくように痛むこと)に関してもそうです。患者さんが「ここが痛い」と思っている部分とは違う部分に原因がある可能性もあるのです。
筋肉内に痛みの引き金となる部分・・・そう、これまでも私が何度も言ってきましたその引き金こそがトリガーポイントなんです!!
それでは・・・あらためてトリガーポイントの説明を・・・
トリガーポイントがある部位は局所的な交感神経緊張となりやすく、皮膚緊張や色素沈着、湿疹(しっしん)や脱毛などさまざまな症状を起こしやすくなります。
生徒E
え!?トリガーポイントって筋肉に影響があるだけではないってことなんですか?
小沢院長
そうです!特に首にトリガーポイントが多く出来てしまうと、全身的な交感神経緊張につながってしまうので体全体に不調をきたす不定愁訴(しゅうそ ※「頭痛」「めまい」「疲労感」など自覚症状はあるが原因となる病気がはっきりしない状態)も起こり得るのです!!
小沢院長
そこで大事になってくるのが、痛い所に手が届く治療=直接的な唯一の物理療法・・・鍼によるトリガーポイント治療なんです!
トリガーポイントに鍼が当たると「響き」を感じます。その響きは強制的に副交感神経を活性化させるもので、それにより交感神経緊張の身体を大きく抑制することができるのです!
響きは脳内からベータエンドルフィンを分泌させます。これは大きな鎮痛効果や抗ストレス作用を持つ脳内物質です。
PC・スマホ、仕事環境などストレスが多くかかる昨今・・・体が交感神経緊張に働く事が多く、現代は交感神経緊張社会であると言えます。
ストレスが原因である病気も多い中、「ストレスを感じないように・・・」と言われてもどだい無理な話です。
自律神経に大きくアプローチできる治療であるトリガーポイント治療は、交感神経緊張の社会にアプローチできる「予防鍼灸」として、今後大きく活躍が期待できる治療法と言えるのです!!
みなさん、ご静聴ありがとうございました!
先ほども言ったように「トリガーポイント治療」は筋肉だけではなく、様々な体の不調(めまい・耳鳴り・手のしびれ・不眠・アトピー性皮膚炎など)にアプローチできる治療法です!
このことから、長く続く痛みやしびれ症状のあるかただけではなく、ちょっとした身体の不調があるといった方も、「トリガーポイント治療」ぜひ一度お試しくださいね!